佐々木「やっぱりキミは優しいね」キョン「そうか?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/28(金) 22:21:30.04 ID:Wuzd3WkQO
「なあ、佐々木」
「なんだい?」
「ひとつだけ、聞いても構わないか?」

俺の疑問は、そう難しいことじゃない。
どうして佐々木はその告白を断ったのか。
その理由を聞いてみたかったの、だが。

「悪いけど、質問は受け付けないよ」

佐々木はやんわりと、そう言って拒否した。
言いたくないのならば、言わなくていいさ。
あまり人の恋路に首を突っ込むものではない。
馬に蹴られるのは回避したいし、豆腐の角に頭をぶつけるような間抜けを晒すのは、御免だ。

それに何より口を噤んだ俺を見て、佐々木は。

「賢明なキミを、僕は好ましく思っている」

そんな告白紛いなことを口にして、こちらの手を取り、指を絡めて恋人繋ぎをしてきたから。
沈黙は金也とは、よく言ったものだと思った。

「手、冷たいぞ」
「キミの手は温かいね、キョン」

何も出来ない俺は、だからこそ、持て余した火照りを冷え切った佐々木に分け与えてやった。


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