2:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:32:59.36 ID:lQC6ORQF0
「心配せずとも大方の事情は分かっています。ズバリ、今日は貴女の生まれて来た日だった」
「そっ、それは、それ、そうですけど。……私、そういうこと話しましたっけ?」
3:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:33:40.04 ID:lQC6ORQF0
言って、私は錫杖で床を鳴らしました。
おっと違う。錫杖で床をつつきました。
4:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:35:21.12 ID:lQC6ORQF0
「それでその、手に余る問題と言うのがですね。
そうして繰り返し検証を行った結果、貴女が自分の誕生日を忘れてしまっていたように、
5:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:35:56.77 ID:lQC6ORQF0
「さて……。それで、今は汝ですか?」
「午後十一時二十二分です!」
6:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:37:09.68 ID:lQC6ORQF0
「む〜……。今回は繰り返すごとに一分ずつズレてるのかなぁ?」
「え? 神様が来てくれてから結構お喋りしてましたよ」
7:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:38:42.09 ID:lQC6ORQF0
「しかしここまで何度も繰り返して、日付が変わる直前まで
貴女しか思い出せないとなるとつまりそれは――」
「つまりそれは?」
8:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:39:59.36 ID:lQC6ORQF0
「世界では無くて今日ですけど」流石にその規模のやり直しは結構面倒くさいのです。
「大丈夫です、憂うなかれ! 思い出せなかった時はその時で、
今日という時点において人類の歴史が止まってしまうだけですから。
9:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:41:22.90 ID:lQC6ORQF0
夜が朝へと変わっていきます。
世界が昨日へと戻って行きます。
10:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:42:07.48 ID:lQC6ORQF0
===
「春日、未来さんですよね! ――本物だぁ! 私、貴女のファンなんです!」
と、劇場へ向かってる途中で話しかけられた。
11:名無しNIPPER[sage]
2019/06/28(金) 21:42:44.05 ID:lQC6ORQF0
「もしかして今から劇場ですか? あ、それともやっぱり学校に」
「劇場です! 今日は朝からお仕事がある予定で」
19Res/10.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20