10: ◆OtiAGlay2E[sage]
2019/06/24(月) 03:48:27.53 ID:v/g2u2sn0
新学期にはいってしばらくが経った。
佐竹さんはあの笑顔と気づかいで、僕以外にもクラスの男子にファンを次々と作っていた。うん、あれは反則だよね。
一方、僕は隣の席という最大のアドバンテージを最大限活用して佐竹さんとお話をしようと試みた。
……結論から言ってしまおう。ダメ、全然ダメ。
まず佐竹さんが教室にいないのである。休憩時間になるとだいたい佐竹さんは教室からいなくなる。別のクラスにいる佐竹さんの友だちのところに行っているらしい。逆に佐竹さんの友達がこっちの教室まで来ることもあるにはあるが、考えてみてほしい。女子三人が会話に花を咲かせているところにぽっと出のよくわからない男子が突っ込んでいけるだろうか。いや、無理である。
というわけで、現在僕はもちろん、佐竹さんのファンはみんな手をこまねいていた。
もっとも、僕もただ何もしない分けではなく佐竹さんについての情報をいくらか仕入れていた。主に友人氏から。
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