【オリジナル・安価&コンマ】宇宙を駆ける者たちの物語Part3
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名無しNIPPER
[saga]
2019/07/09(火) 23:22:25.46 ID:AKnUeyo50
「おい、出撃だ」
ブリッジ内の大人を蹴る少年。不満気ながらも、大人たちは渋々従い外に出ていく。
「リーダーに良い思いをさせてもらったが、お前には恩は無いんだよなぁ…」
「ケッ。ピンチと見るにすぐ逃げ出した奴が言うなよ。俺がいなけりゃ、全員死んでたくせに」
「…力を持った餓鬼ほど、気持ち悪いもんは無いな」
「ヴェンデッタ隊は本艦を護衛しつつ撤退しろ。足が遅いから、長居出来ねえだろうし」
「俺とナタルは奴を潰す。アレの発艦準備を急げ」
カチューシャを外し、ブカブカのコートを脱ぎ捨てる少年。刺青だらけの身体が露わになり、ぼさぼさの赤毛がふわり、と揺れる。
「行くぞ、ナタル。仇討ちの始まりだ」
「オッケー、お兄ちゃん♡」
同じく赤毛の少女が、少年の後を追う。彼女の方は、顔に刺青を入れている。
ガコン。
二機のARMが、専用のカタパルトに設置される。片方は鈍色に輝く重装備ARM。もう片方は純白で女性的な印象を持たせる、流線型のARM。
「基地からかっぱらった機体を投入させるんだ。相応の利益を出さねえとな」
「それはオマケでしょ?ナタルたちは、パパの仇を取るために戦うんだし」
「ああ。…親父を消したツケ、その命で償え。クソ野郎ども」
次々と射出されるARM。その数は、二十をを優に超えていた。
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