4:名無しNIPPER[saga]
2019/06/24(月) 04:09:55.62 ID:815TSFtzO
異常な光景に眼が釘つけになり、俺は息がつまった。
頭の中で警報が鳴るものの、どうすればよいのか咄嗟に判断できない。
隣の女に問いただすべきなのか、それともこの場から離れて応援を呼ぶべきなのか。
その時、目の端でスナが動くのが見えた。
巨大な掌を伸ばし、フード女の肩を掴もうとする。
しかし、フード女は指先が触れるその直前で、かき消えた。
勢い余って前のめりになったスナの背後に、フード女が現れた。
そして、スナの袖口を引っ張り、その巨体を支えた。
「二人ともあまり警戒してくれるな。特にスナよ、私はここの誰にも危害を加えるつもりはないよ」
スナは黙ってその手を振り払い、俺の前に立つ。
相変わらデカイ背中だ。しかし、フード女がまったく見えん。
「帰れ、それは不幸をもたらすものだ」
スナは毅然としていい放つ。
「スナ、それについて何か知っているのか?」
「...」
「今日はここで引くよ。だが、私が来た意味をよく考えて周りと相談することだ。なぁ、スナ?」
そのまま、フード女は荷車を引きながら、帰ろうとする。
俺は止めようとしたが、それをスナが遮った。
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