2:名無しNIPPER[saga]
2019/06/23(日) 04:10:02.18 ID:pDgO5IhM0
そして,『不死狩り』耳慣れない単語が出てきた.
「不死狩りとはなんでしょうか?」
マホウ生物を狩るもの,罪人を狩るもの,は今まで見てきた.
彼らは大抵,この村に似つかわしくない強力な武器を持っていて,そのたびに入村を拒否しなければならなかった.
そして,彼らは大抵気が強くて,納得してくれない.
俺は.目の前に暗雲が立ち込めてきたのを感じる.
「言葉通り,不死となったモノを狩る.それ以外,何もするつもりはない」
ぴしゃりと言われた俺は渋々,質問を続ける.
「この村に,その「不死」がいると?」
「十中八九,不死はいないだろう」
「そうでしょう.それにこの門兵は優秀ですから,もし「不死」とやらが来れば気づきますよ」
帰ってくれという思いを込めて.精一杯笑顔を見せる俺.
.
「そのときは,私を呼んでくれ.すぐにそいつを削いで,解体して,運んでやる」
それからスタスタと横を通ろうとするフードの女を慌ててスナが立ち止まらせる.
「待て,お前は怪しい」
直球だな,スナ.でもお前の見立ては間違いなく正しい.
「それでは,荷物の検分を行います.もし武器や危険物があれば申告してください.種類によっては,こちらで預かりすることが
あります」
フードの女は帯で留められていた鋸を俺に手渡した.その刃は使い込まれておりz随分すり減っている.
これを何に使ってきたのか,具体的には分からないがいやーな感じだ.
「ありがとうございます.鋸は問題ありませんが,村内で振りかざすことはお控えください」
フードの女は分かったと言って,鋸を元の位置へ差した.
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