◆きみが身体をみつけたら
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20:名無しNIPPER[saga]
2019/06/19(水) 00:14:22.63 ID:qOvrccx90

蒼井はぽすりとベンチに腰をかけた。
その腕には包帯が巻かれてある。

「座りなよ、ここ」

「あいにく、僕の定位置は今君が座ってる場所なんだけどさ」

「そういうの気にするんだ。君、名前は?」

「は?」

「だから、名前はって言ってるでしょ。呼びづらいから」

「教える義理はないね」

「うわあ、友達いなさそー」

蒼井は、そう言って憐れむような目を僕に向ける。
もはや、会話する気持ちすら失せ、僕はその場で踵を返した。




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