57: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 22:01:21.92 ID:tLeGcQVf0
私が席から立ち上がろうとしたその瞬間、クラリスさんの声が響く。まるで見ていたかのようなタイミング。
そのまま無視して帰ろうかとも思ったけど、そのタイミングの良さに免じて、まだここにいてあげる。
「───あなたに今日一つだけ覚えてほしいことがあるのです」
「……何? いわゆる本場物の説教っていうやつ?」
そういうわけではないですが……と消え入りそうな声。ただ、それで引き下がるほどクラリスさん自身は弱くはないようだ。
「貴女はその子が亡くなったことに着目していらっしゃるようですが……」
いつも通りの優しい声色。でも『絶対にこれだけは聞いてほしい』という強い意志を感じる声。
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