358: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:36:37.33 ID:5i4lUinv0
「真美にとっては、それだけ、とっても特別なステージだったから」
兄ちゃんの掴む力が、少し弱まった。
「真美がアイドルをやってきた理由が、やっと分かったんだよ」
兄ちゃんの手が、真美から離れた。
「真美が追いかけてたものが、やっと見えたんだよ」
兄ちゃんの手が、宙ぶらりん。
その手にそっと、真美の手を添える。
「夢や憧れの一歩先の景色が、さ」
ぎゅーっと兄ちゃんの手を握る。
握り返してくれる。
あったかい。
手も、心も。
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