234: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/20(木) 22:14:55.40 ID:l0zubfjX0
「わっ!?」
そんな風に思い始めた時、兄ちゃんが真美の頭をぽんぽんと撫でた。
そのまま軽く引き寄せられて、兄ちゃんに寄りかかる形になる。
な、何するの? 何かされちゃうの?!
「真美」
「えっ、あ、な、何?!」
「確かにいいな、音だけって言うのも」
いつも優しい声だけど、それよりもっと少し優しめに、兄ちゃんが言った。
その途端、強張った真美の身体から、ふっと力が抜ける。
……もー、びっくりさせないでよ。
真美が言えたことじゃないけど。
「うん」
こてんと、兄ちゃんに身体を預ける。
そして花火が終わるまで、二人でゆっくり、遠くの響きに耳を傾けてた。
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