佳奈多(今更直枝に甘えたいとか言い出せない・・・)
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名無しNIPPER
2019/11/15(金) 23:09:30.11 ID:IjDlR5Cp0
佳奈多「そう。いえ、今のままでも勿論幸せだわ。でもこの状態が続いていくといつか私たちのどちらかがお互いに対して心が離れていってしまうんじゃないかって焦りを感じてきたのよ。つまり、なんというか、ほら・・・ね?」
理樹「・・・ええっと、なにか刺激が欲しいってこと?」
佳奈多「そう!そうなの!」
理樹「うーん・・・刺激といっても一緒にお出かけしたりっていうのじゃダメなの?先週だって一緒に映画観にいったじゃない」
佳奈多「えっ、そんな事してたの!?」
理樹「ん?」
佳奈多「ご、ごほん!いやなんでもないわ・・・ええと、違うのよ直枝、そういうことじゃなくて普段の接し方というか・・・ほら、私たちどこかまだ友人の延長戦というか他人行儀なところがあるじゃない?そういう所を改善していきたいのよ」
理樹「それについては佳奈多さんが『いい?付き合ったからといっても私は元風紀委員長だし、他人の目だってあるんだからあんまりベタベタしないでよね!親しき中にも礼儀ありよ』っていってたじゃないか。僕は一応それを守ってるつもりだけど・・・」
佳奈多「あんのバカ姉・・・っ。い、いや・・・確かにそれはそうなんだけど、それで私たちの関係が冷えることになったら本末転倒というか・・・もっと甘えたいっていうか・・・とにかくもっと私は甘えたいのよ!」
理樹「・・・・・・」
ジー
佳奈多「・・・な、なに?」
理樹「いや・・・なんか佳奈多さんらしくないなって」
佳奈多「!!・・・わ、私らしくないってなによ!?」
理樹「いやあ、そういう事を言ってくれるのは嬉しいんだよ?でも、いつもの佳奈多さんならそんな直接言いづらいことをはっきり口に出して言ってこないからさ」
理樹(そう、いつもの佳奈多さんならこういう時、直線的につっぱしっれば30秒でたどり着けるような距離を超迂回して一時間かかる大回りをして伝え、しかもそれをあたかも僕が言い出したから仕方がなくそれに乗ってやるといった形をとるのだ。佳奈多さんはそれに成功した時、とても分かりづらいが、毎度喜びの表情を隠しきれておらず、僕はその様子を見て言い知れぬ愉悦を感じるのだ。しかし今回の佳奈多さんはどこかなりふり構わずストレートに甘えてくるチワワのようなイメージだった。まあそれはそれで可愛いんだけど)
佳奈多「あ、あはは・・・たまにはそういう気分の時もあるのよ・・・だからね、直枝、次から私と会った時はもっとベタベタに接してくれると・・・」
理樹「そう、そこもだ。佳奈多さんはいつも自分を律しているのに今日は『もっと自分にご褒美をちょうだい』なんて凄く佳奈多さんらしくないよっ。たまの膝枕ならまだしも」
佳奈多「うっ・・・」
理樹「もちろん佳奈多さんがそれを望むなら尽くしたいけど、なんだか葉留佳さんみたいな物言いだなって。まさか葉留佳さんの変装だったりしてね!ははっ」
佳奈多「ぎ、ギクゥーッッ!」
理樹「佳奈多さん・・・?」
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