10:名無しNIPPER[saga]
2019/06/14(金) 21:13:36.72 ID:1Nj8xb33o
夜、市ヶ谷家自室
香澄「ねえ有咲、一緒の布団じゃ暑くない?」
有咲「いや? むしろ香澄の温もりに触れられて嬉しいぞ」
香澄「そ、そう……」
有咲「……なぁ、香澄」
香澄「ん? どうしたの? 有咲」
有咲「……ありがとな。私を連れ出してくれて」
香澄「どういうこと?」
有咲「私さ、ずっと引きこもってただろ。そん時はそれで楽しかったし、学校なんて、行っても楽しくねーと思ってた。だけどさ、香澄と出会って、学校通い始めてバンド始めてさ……そういう日々がすごく楽しいんだ」
香澄「有咲……」
有咲「香澄が連れ出してくれなかった、私は今でもあの狭い蔵の中に独りでこもって、きっと腐ってたと思う。だからさ……」
有咲「あー、上手く言えねーけど……これからも、ずっと一緒にいてくれ。私にいろんな世界を見せてくれよ」
香澄「……もちろんだよ。有咲」
有咲「もちろん、りみやおたえ、沙綾も一緒にな。みんなで、もっといろんな景色を見たいんだ」
香澄「うん。私も同じ気持ちだよ!」
有咲「なぁ、手。繋いでいいか?」
香澄「手……いいよ。有咲」ギュッ
有咲「……あったかいな。香澄の思い、感じるよ」
香澄「有咲……私も、有咲の気持ち、分かるよ」
有咲「……そろそろ寝るか。おやすみ」
香澄「うん、おやすみ……」
翌朝、薬の効果が切れた有咲は恥ずかしさとともに声が枯れるまで盛大に叫び続けたことは言うまでもなかった
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