トリエラ「本当にどうしようもない、わがままで馬鹿な人—」
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◆b3.GfOf6h.
[sage]
2019/06/14(金) 18:40:20.81 ID:G/vnc86U0
トリエラ(その後、とりとめも無い静かな日常が続いた)
トリエラ(訓練も「仕事」もない、普通の子供たちが送るような静かで、にぎやかな日々)
トリエラ(ただ一つ、ハプニングがあったとしたら—)
トリエラ「見つけたよ。ずっと探したんだから」
ヘンリエッタ「…………」
トリエラ「もうみんな心配しちゃってさ、リコやプリッシラさんなんてすっごく泣いてたんだから。ジョゼさんなんか警察の人にすごい剣幕でさ。……いっしょに帰ろう?」
ヘンリエッタ「……帰りたくない」
トリエラ「……」
ヘンリエッタ「……お父様もお母様ももう、いない……」
トリエラ「……」
ヘンリエッタ「……帰る場所なんてない……」
トリエラ「……そうだね、私たちはお父さんやお母さんそのものにはなれないかもね」
ヘンリエッタ「……」
トリエラ「たださ、すぐ側には居れるんだ。苦しい時や辛い時も、ずっと側にはいれるんだよ。
だからさ、それじゃダメかな?」
ヘンリエッタ「……怒らないの?」
トリエラ「前の私も、結構問題児だったらしくてさ、そんなのが怒れるわけ無いじゃん…ほら」
ヘンリエッタ「パン……?」
トリエラ「お腹減ってるでしょ……美味しい?」
ヘンリエッタ「……うん」
トリエラ(「ここの」公社は理想的な場所かもしれないけど、天国じゃ無い)
トリエラ(条件付けが存在しない、という事は私たちはじゅくじゅくと血が溢れ出るような傷や痛みをそのまま持っているという事で、「前の」公社とは別の形の苦しみを背負っている)
トリエラ(おそらく以前の私も、それを一人で抱え込んで、孤立して苦しんでいたのだろう)
トリエラ(そう、今のヘンリエッタみたいに)
ヘンリエッタ「おいしいよう……」
トリエラ(その後ずっと、ポタポタと、涙を溢れさせる彼女を抱きしめていた)
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