【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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97: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/19(水) 00:03:23.58 ID:H28+Nx7V0

「――ああ、びっくりした」

 やんややんやと囃し立てる酔客たち。
 桜の雲の下には、参道で会ったお店の子たちがちらほらいて、こちらを見上げていた。
 写真屋さんが小さく手を振るのが見えた。

「凄かったです」

 我ながらもうちょっと褒める語彙が無いものかと思うが。

「ありがとうございます。歌うのは久しぶりでしたが――」

 もみくちゃにされ、乱れ気味の髪を手櫛で直す高垣さん。
 歌うことよりも人に囲まれることに緊張したと見えて、息を整える姿はいつもの彼女らしからぬものだ。

「たまには、いいのかもしれません」




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