【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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106: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2019/06/28(金) 00:08:02.48 ID:XbZcdmSM0

  【 秋 : 私に気付いて 】


 風が涼気を運び、夜はより深くなる。
 夏の残り香が過ぎ去る頃、木々は日を追うごとに色付いていった。


 秋が来た。


 346プロアイドル部門は、加速度的にその規模を拡大化させていた。

 所属アイドルのCDデビュー、テレビ出演、ライブステージ。
 老舗の持てる人脈やノウハウをフルに活用し、舞台は順調に整っている。

 多くのファンたちの目線は今、346プロに向いてきている。
 この流れを絶やしてはいけない。
 今が頑張りどころだ。所属アイドルは各担当プロデューサーと一丸となり、お城への階段を駆け上がっていった。


 ちなみに俺は、そうした流れにめちゃくちゃ反逆している。




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