【ミリマス】馬場このみ『衣手にふる』
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309: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/12(金) 01:28:52.83 ID:Bg3Eqo0s0

すぐ後に別の曲を控えている風花と別れて、このみは桃子と二人で椅子に座った。
多くのステージライトに照らされ熱を持つステージの上とは対照的で、この辺りはひんやりとしていた。
ペットボトルの水を飲んで、そっと呼吸を整えた。
このみが深呼吸をする度に、目の中にステージから見えた景色が浮かんだ。
まるで白昼夢を見てるような、そんな夢のような世界だった。
けれど、ふと隣を見ればそこには、確かに同じステージを共有した仲間がいた。
このみと桃子は、二人して目を合わせた。
二人とも、考えていたことは同じらしかった。
ちかちかする視界の中で、たった数分前にあの光と音の溢れるステージの上に、一緒に立っていたんだと、このみは実感した。
しばらくの間、お互い言葉は交わさなかった。
同じステージに立った仲間が隣に居て、すぐ横で同じ眩しい景色を想起する──。
ステージを終えた後のこの瞬間も、このみは好きだった。


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