4:名無しNIPPER[sage]
2019/06/11(火) 12:29:39.14 ID:8Kxlpx7EO
「なるほどねー」
「こっからもいろいろ考えたよ。これが現実的に当てはまらない時も多いしさ」
そうやって、少しづづ砕いていって。少しずつ、答えを出していった。
「じゃあ嘘は絶対にばれなかったらいいの?」
「大丈夫だと思う。でもそれは嘘をつく人が嘘をつくことに納得している時だけだし、絶対にばれない状況なんてほぼないけどね。失敗したら全部本人に降りかかるわけだし」
「なるほどね。じゃあさ」
「……?」
「結果が全て、ってキミは言ったけど、努力して失敗した人は、頑張ったのに咎められるの?」
「本当は咎められないほうがいいんだ。でも現実は許してくれない。そういうものだよ」
話は理想と現実に移る。
「そんなの、おかしい……いやわかるよ。私は、納得はいかないけど理解はできる。だけど」
「……僕もそう思うよ。もっといろんな人が幸せになりやすい、そういう世界だったらいいのにって、何回も思った」
でも、現実はそうじゃない。努力は結果が出なければ認められないし、努力を見てくれる奴なんていない。
「もっと優しい世界だったらよかったのに」
「誰かが不幸になるような世界じゃなければいいのに」
僕らは同じようなことを言う。
現実はあまりにも残酷すぎる。でも、僕らが立っているのは現実だった。
「もっと資源があればよかったのか、法でもっと人を正しく導けれはよかったのか」
「私もそんな感じのことを思ったよ」
現実には現実的な解決策というものがある。そういうのも考えた。理想は現実に持ち込むことができない。
答えが少しずつ固まり始める。
◇
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