51: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/06/05(水) 07:48:42.98 ID:02nqp4d5O
少年「売人さんでしたか。それで、もしよろしければ、僕とどんな関係だったか教えてもらっても…?」
売人「そんな大層なものじゃないよ。ちょっとした知り合いさ。……そう、僕が君の悩みを少し聞いてあげてた、くらいかな」
少年「そうなんですか!」
少年(確かに、見るからに普通じゃなさそうな恰好してるし……悩み解決のスペシャリスト、とか?そういう専門の人なのかな)
売人「……君、今失礼なこと考えてないかい?」
少年「と、とんでもない!」
少年(なんで僕の知り合いは皆考えてることが分かるんだよぉ…!)
売人「ま、いいけど」
少年「うぅ……何かごめんなさい」
売人「……さっき」
少年「はい?」
売人「分からないって叫んでたよね。悩み?」
少年「まぁ、そうですね……何かモヤモヤした気分がとれなくて……記憶喪失だけが原因じゃないと思うんです。でも、何が原因か分からなくて……ってこんな話じゃ漠然とし過ぎてますよね」
売人「………」
少年「あ!僕今おつかいの最中なんです。話聞いてくれてありがとうございます、売人さん。また相談に乗ってもらうことあるかもなので、そのときはお願いし──」
売人「──教えてあげよっか」
少年「──ます……え?」
売人「君が今何で悩んでるのか、全部」
少年「……知って、るんですか?僕が何で記憶喪失になったのかも…?」
売人「もちろん」
売人「……だって君は」
売人「記憶喪失なんかじゃないからね」ニヤ
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