少女「愛してるって言って」少年「………」
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38: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/06/05(水) 02:01:11.80 ID:QekJgiX40
売人「………おいおい、穏やかじゃないね。なんだいその銃は。おしゃれなら似合ってないよ?」

少女「お生憎さま。本物よ」

少女「……あんた、何者なの?」

少女「突然この町にやってきて、怪しげなもの売りつけて」

売人「怪しげとは失礼だね。君だって使ってたじゃないか」

少女「もうやめたわ」

売人「……は?」

少女「ダメなのよ。あんなものに頼ってちゃ……私たちはどんどん落ちていくだけ」

売人「………」

少女「アレ、少年にも売りつけてたわよね」

売人「……それが?」

少女「んーん、もういいの。あの子にも金輪際使わせないから」

少女「ねぇ、教えなさい。アレは一体何?何のために私たちに使わせてたの?」

売人「………」

売人「何のためとは…なんだい?まるで僕が悪者みたいに言ってくれるね?いつも説明してる通りさ、あのメモリースティックは、君たちが見たいと思ったものを見せてくれるプログラムだって。せっかく辛そうな君たちに夢を見せてあげたのに、恩を仇で返すような人なのかな、君は」

売人「まぁ……ちょーっと法の抜け道を利用してるのは否めないけどね、ククク」

少女「………」

売人「それに、君に僕を責める資格はないだろう?アレを使った時点で立派な共犯者なんだ。いつも使ってたんだろう……そうだね、その右耳のヘッドホンかな?そこからロードさせてさ」

少女「…!」

売人「いやーでも参ったねー。そっかそっかもう使ってくれないんだ?困ったなー」

少女「……なんなのよ」

少女「あんたのせいでしょうが!」

少女「あんたのせいで、あいつは、私のことなんて見てくれなくなって…!」

少女「私も……こんな……」

売人「──見苦しいね。責任転嫁はやめてくれよ」

少女「っ!」





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