280: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/06/14(金) 12:21:05.95 ID:W5M1VpEIO
少女「………」ギュー
少年「………」ナデナデ
少女「……もう、会えないと思ってた……」
少年「……俺もだ」
少女「…一度はね、本気で消えることを覚悟したの」
少年「……」
少女「それが、イレギュラーとして作られたあたしの運命なら……仕方ないって」
少女「この世界で、十分過ぎるほど幸せを感じた……だから満たされた気持ちで消えようと思った……」
少女「──けど、最後に想ったのは君のことだった」
少女「思えばね、あたしの幸せにはいつも少年が居たの」
少女「バカで、ヘタレで、ナメクジで、あっちにこっちにフラフラしてるやつだけど……あたしをずっと支えてくれてた」
少女「……昔も、今も」
少年「……」ナデナデ
少女「だからあたしは……」
少女「……この先も、ずっと君と幸せを感じていたい」
少年「──」
少女「これが、あたしの気持ち」
少女「……ね、君の気持ちも聞きたいな」
少年「………」
少年「……なんか、あのときを思い出すな」
少女「…?」
少年「お前に記憶を戻して、説教されたあの日だよ」
少年「あのときのお前の目はよく覚えてる」
少年「すごく……強い瞳だった」
少年「俺は、今夜それだけを頼りにお前を追いかけてきた」
少年「お前より、俺の方がずっとお前に支えられてるよ」
少女「……」
少年「……俺の気持ちはさっき伝えた通りだ」
少年「………少女」
少年「君が好きだ。俺と一緒にいてほしい」
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