【SW】ジェダイ「私を…弟子に、してください…」【オリキャラ】
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187:名無しNIPPER[saga]
2020/01/12(日) 19:57:20.22 ID:Ccl2OtFM0

グレイヴス「『鉄の果実』。『嗤う骸骨』。『ダソミアの雲』。『聖者の血』。『エグザ・キューンの影』……」


 呪文の一節ごとに火は広がり、やがて魔方陣が炎の軌跡となって亡骸を取り囲んだ。
気配は急速に鮮明になっていく。
地の底から何かがこちらを睨みつけ、向かってくるようなイメージが浮かび上がる。


グレイヴス「開け。世界と生命の狭間。大いなる力の連環の間隙。我は霞み、溶けるものを呼び、引き戻す者」


 超自然の炎はいよいよ激しく燃え上がり、生贄を焼くような冒涜的な光景が展開する。
この段階になって、シンノは気づいた。
彼が恐れている気配が、幼いころから親しんできたものであることに。
マスターから教えられ、自分の道を拓いてきた力が今、反転して顕現しつつある。


シンノ(これが……フォースの、暗黒面……!)

グレイヴス「エクセゴルの匣のもとにあらゆる理はなし。今再び自らを明らかならしめ、呼び覚ませ、フォースの外表を往く者よーー!」


 祭壇から一際猛烈な火炎が噴き上がり、天井を炙った。
唐突に暗闇が訪れる。
シンノはその中で、さっきまで接近していた気配が消失するのを感じた。
やがて目が慣れて、燭台と祭壇の残火だけが照らす薄暗闇が戻る。


シンノ「……マスター、何が……何が起こったんですか?」

グレイヴス「ハアーッ……自分の目で、確かめるがいい……」


 グレイヴスはやや大儀そうにそう言い、ホロクロンを懐に収めた。
シンノは祭壇に近づき、弟子の亡骸を注意深く観察する。
何も変化はない……いや違う。
指先が痙攣し、瞼が微動する。
顔の前に手をかざすと、空気が通っているのが感じられる。
呼吸している。



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