【SW】ジェダイ「私を…弟子に、してください…」【オリキャラ】
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14:名無しNIPPER[saga]
2019/06/09(日) 13:44:29.22 ID:B33tz3oz0

ヨーダ(……すまんのう、シンノ)


 Wウィングは林冠の隙間をすり抜け、徐々に高度を上げていく。
ヨーダは小さな隠れ家の窓からそれを見上げ、密かに詫びた。


ヨーダ(儂はお前に押し付けすぎたかもしれん。オーダー66を少年の時分に迎え、特別な運命の下にあるわけでもないお前に……)

ヨーダ(しかしもしお前が皇帝を倒し、いずれ来るべき「選ばれし者」が平穏で純粋な環境でフォースのバランスを築いたならば、その時こそ数多のジェダイの犠牲が完全な形で報われるのだ)


 いかにもジェダイらしい善性絶対主義思想。
後進を茨の道に追いやることになるとしても、そのメソッドを選ぶことに迷いはない。
しかしヨーダは同時に、胸の内に侘しい風を感じてもいた。
遺跡の中を吹き抜けるような、すえた臭いのする風を。


ヨーダ(……儂は……古きジェダイは、世界を新しい世代に譲り渡すべき時を迎えておったのかもしれん……それも、とうの昔に)


 机上の小さな引き出しを開ける。
こまごましたガラクタを退けて、奥底から色褪せた写真を取り出す。
顔いっぱいに笑みを浮かべたヒューマノイドの少女がピースを決め、ヨーダ自身と並んで映っている。


ヨーダ(……ベルネアよ。儂はまた、導き方を間違ってしまったのか?)


 目を上げるが、銀翼はもう見えない。
今頃は大気圏を脱し、ハイパースペース・ジャンプに突入している頃だろうか。
老人は淡い望みとともに託した言伝が達成されることを祈り、フォースの加護を祈った。



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