【エヴァ】シンジ「すべてを受け入れようと思う」
↓ 1- 覧 板 20
33: ◆o6rtSmOlPg[saga]
2019/05/29(水) 15:23:08.30 ID:PM9H0cD60
シンジが大声で叫んだ瞬間、部屋の壁が閃光で吹き飛び、爆発音と煙が二人を包み込んだ。
「キャー!」
突然の出来事にサクラが悲鳴を上げる。
ガラガラと瓦礫の崩れる音が降り注ぐ中、外から吹き込む風によって立ち上った煙は直ぐにかき消された。気がつくと、ヴンダーの壁にぽっかりと空いた大きな穴から、巨大な人の形をした手がシンジの目の前に差し出されていた。
「エヴァ……零号機……?」
差し出された手のひらの先には、白い機体に大きな一つ目のカメラアイを備えた巨人の姿があった。カメラアイがシンジの姿にフォーカスする。
そして、エヴァ零号機から綾波レイの声が発せられた。
『碇君、こっちへ』
シンジは、零号機の大きな目を見つめて立ち尽くしていた。
その時、背後からミサトの声が響いたことに気付いて、シンジは身を翻して振り向いた。
「駄目よシンジ君! ここにいなさい」
ミサトは、シンジの首に巻かれたチョーカーのコントローラーをかざして、今にも引き金を引かんとする態度を見せていた。
「なんだよミサトさん……さっきまで要らないって言ってたじゃないか!」
シンジは、感じていた不審を表に出して抵抗する。
「しかし、身柄は私たちで保護します!!」
「……っ!? そんなの勝手すぎですよ!!」
シンジとミサトの間に緊迫した空気が張りつめる。ヴンダーの機体にぽっかりと空いた穴から、零号機の巨大な手が差し出されている。
その背後に、一面の青で覆われた空が広がっていた。ここは、先の戦闘で空飛ぶ船となったヴンダーと、それが引き連れる艦隊とが浮かぶ大海原だった。
ミサトがシンジを止めるまでもなく、艦隊からエヴァに向かって一斉砲撃が始まった。シンジは強烈な爆風をくらってよろめく。
48Res/38.87 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20