シンジ「すべてを受け入れようと思う」
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62:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 18:33:10.15 ID:VZdRWGZA0
■■テスト中■■


アスカは顔色を変えて周囲を見渡した。しかし、敵は見当たらない。

『妨害物はコード4B。フィールド反射膜を展開中』

オペレーターの音声が届く。敵は目の前にいた。アスカが捕えたコンテナは、正方形の面をサイコロの展開図のように広げて、あっという間に長い触手を作り上げてしまった。
「ちっ、しゃらくさい!再突入直前だっちゅうの」とアスカは言った。
 アスカはその光景を目にしながらも、全く怯む様子を見せない。

「コネメガネ!援護!」

アスカは、マリのいる方向へ顎を向けて激を飛ばした。しかし、マリの乗った機体は、掩護射撃を一発打ち込んだところで大気圏への突入を開始してしまう。仕方なく超長距離ライフルを手放したエヴァ8号機は、正面の楯を蹴り飛ばして離陸体勢を取った。

「めんご!高度不足でお先に!あとはセルフサービスで……よろぴくぅ〜」

マリの音声が、通信不良で途切れる。

「ちっ、役立たず!もう、しつこい!こんなの聞いてないわよ!」

アスカは苛立ちを押さえ切れずに、改2号機の足でコンテナを蹴飛ばした。コンテナから伸びた触手は、波打ちながら一塊の束となって収束していく。触手はコンテナと改2号機を取り囲むようにして輪を作ると、光を帯びて激しく輝き出した。

「ひっ!?」

触手が放った光は、一点に集中して改2号機の顔を焼き付けるように照らした。それを受けたアスカの左目が発光する。

「うわっちっちっちっち、なにこの光!ATフィールドが中和してない!」

LCLで満たされたコックピット内に、アスカの左目から血の色をした気泡が吹き出す。

「コアブロックをやらないと……逃げんなゴラァー!」

コンテナの中心にあった円盤状のコアが、平面状の触手を伝って改2号機から離れて行く。

「ヤバい!降下角度が維持できない!このままじゃ機体が分解する!」

きりもみ状態で急降下を続けるコンテナと、必死でそれにしがみつくエヴァ改2号機。

『ツー・ダッシュ、作戦遂行を最優先。機体を捨てても、目標物を離さないで』

ミサトの通信が改2号機の込み入った状況に割って入る。

「分かってるっちゅうの!」

アスカは果敢に体勢を立て直そうとするが、触手の放った光が臨界点を突破し大爆発を引き起こす。

「うあっ!」

衝撃で上半身を後ろに弾き飛ばされたエヴァ改2号機。その姿勢を戻した時には、左肩から先が完全に失われていた。

「ぐうううぅぅぅ……」

見るも無惨な姿になった改2号機に対して、次々と触手の放つ光が襲いかかる。チクチクと刺すような痛みと、爆発の衝撃を繰り返し浴びたアスカは、思わずコンテナに向かって叫んだ。


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