6:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:28:26.14 ID:VZdRWGZA0
「コネメガネ!いつまで歌ってんの!うっとおしい!」
アスカは、暖気な歌声の主に苛立ちを向けながら、特攻を仕掛けて来る飛行物体を弾き返して応戦する。先程まで漂っていた静寂の中の緊張感はどこかへ消え、宇宙空間は一瞬にして物理的な戦場と化した。再び改2号機のATフィールドに食らいついた飛行物体を、遠方から鼻歌の主が狙撃して撃破する。
「援護射撃、2秒遅い!」
アスカは苛立った顔で、狙撃の方角を睨みつける。
「そっちの位置、3秒早い」
アスカが睨んだその先には、楯に身を隠したもう一体のエヴァが浮かんでいた。エヴァの機体をすっぽりと被う楯の先端からは、とてつもなく長いライフルの銃身が突き出していた。
「臨機応変!合わせなさいよ!」
ピンクのプラグスーツに身を包んだ少女が乗るコックピットの中に、アスカの声が響き渡った。真希波・マリ・イラストリアスは、それを聞きながら次の獲物に照準を合わせる。
「仰せの通りに……お姫様っ!」
マリは、正確な射撃によって次々と飛行物体を破壊していく。
「フラーレンシフトを抜けた!最終防衛エリア89を突破」
エヴァ改2号機は、マリの掩護射撃の合間を縫うようにして華麗に敵の攻撃を躱して行く。
「!?……目標物が移動してる!」
アスカが見据えたその先には、目標物となる黒い固まりが浮かんでいた。目標物は、十字架のような形をした巨大なコンテナだった。黒く平坦な目標物の背後には、ワインレッドに染まる地球が迫っていた。
「軌道修正が追い付かない!このまま強行する!」とアスカは叫んだ。
エヴァ改2号機が、目標物のコンテナに向かって三発のワイヤーロープを発射する。ワイヤーロープの先端が、コンテナの表面に張り付いて固定される。そのままの勢いでコンテナを追い越したエヴァ改2号機は、ワイヤーの反動を利用して減速し、そのままワイヤーを巻き上げて目標物へ急接近して行った。
「っっっ!減速!!」
コンテナにしがみついた改2号機は、進行方向に対して反対側へ“電波塔”の足を向けると、ブースターに点火。巨大な火柱が二本吹き出して、目標物の慣性を沈めて行く。
「8、7、6、5、4、3、2、1……燃焼終了!」
燃料を使い切ったブースターは、その役目を終えて改2号機から切り離されると、推進装置を噴射して軌道の外へと進路を向けた。
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