34:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 15:19:18.85 ID:VZdRWGZA0
アスカは上着のポケットに突っ込んでいた手を外に出すと、ずかずかとシンジの方に歩み寄って行った。シンジは嬉しさのあまり椅子から立ち上がってアスカの名を呼んだ。アスカは無言のまま、大きく右腕を振りかぶってシンジに殴り掛かった。
「あうっ」
ドン、という大きな音が室内に響いた。アスカの拳がシンジの顔の目の前で止まる。シンジとサクラのいる部屋は一面のガラスで仕切られていた。さっきまでCGが映し出されていたのは、モニターではなく強化ガラスの壁だった。その分厚い壁に亀裂が走り、固く尖ったものが砕ける音がすると、辺りはしんと静まり返った。
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