【デレマス(デレステ)】黒埼ちとせ「私の望みは――」
1- 20
46:名無しNIPPER[saga]
2019/05/31(金) 22:34:17.50 ID:cjI1PaeA0
千夜「お父さん……良かった、ちとせちゃんを助けて! お願い!」

千夜父「そうだなぁ、助けてあげたいなぁ」

千夜「? ……何を言ってるの、お父さん」

千夜「ちとせちゃんを助けるのが、お父さんの仕事でしょ」

千夜父「そうだよ? その通りだ」

千夜父「でもなぁ、お父さん、ちょっと疲れちゃったみたいでさ」

千夜父「さっきも、ついかっとなって、ほら――」

ドサッ

研究員2「」

千夜父「こんなにしてしまったよ。まったく、疲れると怒りっぽくなっていけないな」

千夜「――ッ!!」

千夜父「ああ、“それ”は死んでるよ。もう助からない。そこにいる彼女とは違うんだ」

千夜父「でも、結局、今助からないか、これから助からないか、それだけの違いだなぁ」

千夜「ねえ、お父さん。この火の手は何」

千夜父「何って、お父さんが撒いた火の粉さ。もうね、疲れてしまったんだよ」

千夜父「俺にできることなんて、何にもなかったんだ。すまないな、こんな父親で」

千夜父「んんんんんん、くくくっ、あはははは!!」

千夜「そんな……」

千夜父「ああ、そういえば、気づいているかい? 千夜」

千夜父「俺は、そこにいる彼女が死んではいないと言ったが、でも助かるとも言ってないということを」

千夜父「もう俺はおしまいだ。俺の研究も、何もかも」

千夜父「お前もだよ、千夜」

千夜父「お前、その子を助けようと研究者目指して勉強してるそうじゃないか」

千夜父「いやぁ結構なことだ! さすがは俺の娘だ」

千夜父「でもな、もう駄目だ。こんなやつの娘と学界に知られた暁には、白い目で見られることだろう」

千夜父「何もかも終わり。もう救えるものなんてなにもない!!」ガンッ

千夜「きゃっ」ビクッ

千夜父「お前も、その子も、そして俺も、この世から消える運命なのさ……」

千夜父「これが、なんだかわかるかい?」スッ

千夜「……わからない」

千夜父「だろうねぇ!! ……これは医療用ナイフ――ようはメスのことさ」

千夜父「俺は医者だから、これをどう使えば人が死ぬのかよーくわかってる」

千夜父「そこにある“それ”だって、こいつのいけにえだよ」タッ タッ

千夜「嫌……こないで」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
133Res/146.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice