56:名無しNIPPER
2019/05/24(金) 22:40:44.34 ID:ERzHuNUU0
「ま、いいよ。ほら、自由にしたらいい」
プロデューサーさんは私と同じように両腕を前方へ広げた。思わぬ返答に私はドギマギした。
でも本人がそういうなら……!
私は近づいて、そしてその広げた腕の向こう側にある彼の胸へと飛び込んだ。ぎゅーっと顔を押し付け彼の背中に腕を回す。
すーっと息を吸う。
においがする。少し汗の匂いがした。でもそれを上回るぐらい私が好きになってしまった彼の匂いが脳を揺さぶってくる。そして不思議と心が穏やかになる。
背の高いプロデューサーさんの全てが大きく感じた。私よりも当然大きくて、だから少し羨ましくて、だけどプロデューサーさんがいるから私の身体の小ささが補える気がして。
ずっとこうしていたい。こうしていたくてたまらない。
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