千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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289: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/16(木) 12:32:58.13 ID:E6ygtKl90

■Chapter084 『決戦! クロユリジム!』 【SIDE Chika】





千歌「──ふぅ、ようやく辿り着いたね!」

善子「ええ」


クリスタルレイクを東に抜けて──16番道路を途中で北上し、18番道路を行った先にある街。


千歌「クロユリシティ……!」

善子「……じゃ、私はそろそろ」

千歌「あれ? 善子ちゃんは街には入らないの?」

善子「別に私はこの街に用事とかないし……ってか、この街ジムしかないでしょ?」


言われて、街の方を見てみると、民家こそぽつぽつあるけど、確かに施設らしい施設はポケモンセンター、フレンドリィショップ……そして、ポケモンジムくらいしか見当たらない。


善子「私は千歌が途中まで一緒に行こうって言うから、図鑑埋めのついでについて来てただけよ」

千歌「そっかぁ……じゃあ、ここでお別れだね」

善子「ま……最後に一緒に過ごすのも悪くなかったわ」

千歌「……最後?」


私は首を傾げる。


善子「ここ1ヶ月くらいで地方は一通り回れたからね。私の旅はここで一旦終わりかなって」

千歌「そうなんだ……」

善子「何、暗い顔してんのよ」

千歌「いや、同じ図鑑所有者としてちょっと寂しいなって思って……」

善子「はぁ……別に地方から出ていくわけでもないし。いつでも会えるわよ」

千歌「……うん、それもそうだね。それじゃ──」


私は手を差し出す。


善子「……ん」


善子ちゃんはその手を見て、恥ずかしそうに頬を掻く。


千歌「握手」

善子「わ、わかってるわよ」


善子ちゃんは赤くなりながら、やや乱暴に私の手を握る。


千歌「ふふ……」


最後までちょっぴり恥ずかしがりやで、ぶっきらぼうな善子ちゃんに笑ってしまう。



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