52:名無しNIPPER[saga]
2019/05/01(水) 20:14:58.18 ID:bzuv9Zdc0
尿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
泌尿器の概要。腎臓でつくられた尿は輸尿管を経由して膀胱へと送られ、一定量が溜まったら尿道を介して排尿される。
尿(にょう、いばり)は、腎臓により生産される液体状の排泄物。血液中の水分や不要物、老廃物からなる。小便(しょうべん)、ションベン、小水(しょうすい)、お尿(おにょう)、ハルン、おしっこ(しっこ)等とも呼ばれる。古くは「ゆばり」「ゆまり」(湯放)と言った。
尿の生産・排泄に関わる器官を泌尿器と呼ぶ。ヒトの場合、腎臓で血液から濾し取られることで生産された尿は、尿管を経由して膀胱に蓄積され尿道口から排出される。生産量は水分摂取量にもよるが、1時間あたり60ml、1日約1.5リットルである。膀胱の容量は、成人で平均して500ml程度で、膀胱総容積の4/5程度蓄積されると大脳に信号が送られ、尿意を催す。日本人が人生80年の間に出す尿の平均量は約35トン[要出典]といわれている。
役割[編集]
尿を排出することは、大きくは次のような意味がある。
老廃物の排出。動物の体内で生産される老廃物は腎臓でこし出され、尿に含まれて排出される。特に窒素化合物の排出は重要で、アミノ酸などが分解された場合、有害なアンモニアができてこれは利用できないので排出しなければならない。
浸透圧の調節。体内の水分量の調節の役割がある。水を多く飲むと薄い尿が多量に出る。これは腎臓における再収集によって調節される。
分類群と窒素代謝物の排泄[編集]
硬骨魚類や両生類のカエルの幼生のオタマジャクシではアンモニアの状態で排出する。軟骨魚類のサメや両生類のカエルの成体は尿素で排出する。爬虫類や鳥類などでは尿酸に化学変化させて、固形物として排出する。硬い殻(閉鎖卵)を有する卵生の動物では、尿を殻の外に排泄できないため、アンモニアでは有害であり、尿素では浸透圧が高くなりすぎ、水にわずかしか溶けない尿酸の形で排泄することにより有害性と浸透圧の両方の問題を解決している。哺乳類では、肝臓で尿素に化学変化させて排出する[1][2][3]。これらのことから卵生の哺乳類である単孔類のカモノハシでは、卵生では尿酸で、成体では尿素で排泄することが推定される。昆虫は、幼虫や成虫は尿酸または尿酸の分解物であるアラントインで排泄し、閉鎖系となる蛹期には尿酸で排泄する[4][信頼性要検証]。
成分[編集]
哺乳類の尿(特にヒトの尿)の場合、約98%が水であり、タンパク質の代謝で生じた尿素を約2%含む。その他、微量の塩素、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リン酸などのイオン、クレアチニン、尿酸、アンモニア、ホルモンを含む。閉経した女性の場合は、女性ホルモンも含む。短時間に大量に水を摂取した場合は、ほぼ100%水である場合もある。色はおおむね黄色で、水分が不足している時はオレンジ色になり、短時間に大量に水を摂取して成分がほぼ100%水となった場合は無色となる。肝臓での代謝物ビリルビンが代謝されウロビリノーゲンを経て最終的な代謝物である黄色のウロビリンが排出されたときやビタミンB2(リボフラビン)が排出されたときも黄色となる(リボフラビン以外のビタミンそのものは無色)。
一般的に汚いものと思われがちだが、血液をろ過して造られるため、腎臓が健康な場合は排泄までは無菌である。排泄してから時間が経つと、尿の中の尿素が外部から侵入した細菌によって分解され、アンモニアが発生し悪臭を放つ。また、排泄直後の尿は空気を含んで泡立つことも多いが、大抵はすぐに消える。しかし、あまりにも泡立ちが激しい場合は、蛋白尿や糖尿病である可能性が高い。健康な状態の尿は弱酸性である。代謝物は水分より比重が重いので黄色または褐色成分は時間が経つにつれて沈殿する。
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