2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/27(土) 10:53:40.20 ID:vdvgIZrsO
作り置きされたものとは明らかに違う香りがグラスから広がった。
ストローから一口吸うと、今までに飲んできたものとは明らかに違う飲み物だと感じられた。
「美味しい……」
つい言葉を漏らすと、僕の前で待機していた店主は「こういう喫茶店、初めてですか?」と問いかけてきた。
「はい、初めてです」
「今日はどうしてうちに?」
言外に、珍しい客だと言われている気がした。
「えーと、背伸びしたかったというか、何というか」
キャピキャピした女子大生が行きつけているコーヒーチェーンは、なんだか喧しくて落ち着かない。
落ち着いた喫茶店に一人で入れるっていうのが、少し大人な趣味って感じがした。
僕の理由を聞いた店主は、あははと笑った。
「面白いね、きみ」
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