10: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:07:42.69 ID:HvshuUb/0
「美也」
「はい」
「その、今で無いとダメな事なのかな? それは」
結局、私が口にしたのは当たり障りの無い質問だった。
だが美也はこの捻りも何もない問いにただ頷き、
それから少しばかり真面目な調子の顔になって。
「プロデューサーさんは玩具を買ってもらった帰り、お家に着くまで遊ぶのを我慢出来ましたか〜?」
瞬間、まるで雷に打たれたかのように私の体は硬直した!
今から語る事には多少の憶測も含まれるが、過去に偉大な発見をした数多の数学者達が恐らくそうであったように、
彼等も難攻不落の数式群、その突破口を見出した瞬間には同じシビレを感じ取っていたのではないだろうか?
そんな歴史的人物達と私が全く同じ体験!
……つまりこの時の私は有名な数学者と土俵を同じにする存在、
即ち教科書に名前が載ってもおかしくない程の品格を備えた人間になっていたと言ってもあながち言い過ぎではあるまい。
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