3: ◆CS7uVfQgX.[saga]
2019/03/26(火) 20:44:22.09 ID:jalGf1Kc0
Pとは収録終わりや遠方のロケ地に行った際に2人で過ごすことはあれど、お互いのオフの日に出かけるということは一切なかった。あくまで「仕事の延長線上」としてその時間を楽しんでいた。しかし、今日はその建前は一切通用せず、「プライベート」で会うことが百合子を一層緊張させた。
ホントにこの恰好で大丈夫かな?
鏡の中の自分に問いかけるが、もちろん答えは帰ってこない。薄い青を基調としたブロックチェックのブラウスにディープブルーのカーディガン、ブラウンをベースとしたスカートというどちらかといえば落ち着いた印象を与える服装である。
前日の夜に、アイドルを務めている仲間でありライバルであり唯一無二の友人の望月杏奈に電話し、相談した結果、このコーディネートに落ち着いた。杏奈に関しては百合子がどれだけ意見を求めても「百合子さんは、なにを着ても、可愛い、よ?」としか言わなかったため、相談になったかどうか怪しいところではあるが。
「えぇい!女は度胸!」と声に出すことで自らを鼓舞し、百合子は朝食を食べるためにリビングへと向かっていった。
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