263: ◆QNL99VWo9I[saga]
2019/05/19(日) 22:19:14.57 ID:aH/vc8ct0
それから、扉の外の電脳世界
貴虎「最後は……篠ノ之か」
ピピッ
簪『気をつけて。多分、箒の世界にいる貴虎が、一番強い』
貴虎「……なぜ、そう思う?」
簪『おそらく、あの貴虎は、みんなの心にある「秘めた願望」が形になったもの』
簪『対象者の精神にアクセスし、心の奥底にあるソレを見せることで、外界と遮断させてしまおうという、敵の攻撃』
貴虎「……」
簪『けど、結局それは、妄想から生まれたものでしかない。そして、みんなの「妄想の貴虎」より「本物の貴虎」の方が、もっと強かった』
簪『だからこそ、これまでの戦いで、貴虎は偽物に勝ってこれた』
簪『けど……それは逆に言えば「本物の貴虎」に近ければ近いほど「妄想の貴虎」も強くなるということ』
簪『そして、きっと……箒は他の誰よりも、貴虎のことを理解してる』
簪『だから……もしかしたら、今度の偽物は、貴虎と同じくらい強いかもしれない』
貴虎「……そうか。ならば、話が早い」
簪『え?』
貴虎「あいつの想像によって、偽物の俺の強さが変わるなら……」 スッ
ガチャ
ウィィィン……
貴虎「その想像を上回るだけの力を、発揮すればいいだけだ」
シュゥゥ……
ガチャン
簪『貴虎……』
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