【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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425: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/08/25(日) 02:05:59.78 ID:RE9+tXGu0


カチューシャ「……部隊を率いてたのはティーガーU、黒森峰の副隊長ね」

ダージリン「小梅さん……」

ケイ「コウメ?知り合いなの?」

ダージリン「……準決勝を一緒に見た程度よ」

ケイ「ふーん?そのコウメって子、流石黒森峰の副隊長ね!キングティーガーでスイスイ進んでいくわ!操縦手もだけど、車長がしっかりと乗車の事を把握してる証拠ね!」

アンチョビ「やっぱうちにも重戦車欲しいよなぁ……いやあるけどさ」


小梅に対してストレートな高評価をするケイに対して自校との経済力の格差に落ち込むアンチョビ。

先ほどのコーラの恩もあってなんとか慰めようとダージリンが言葉を探しているとカチューシャがポツリと呟いた。


カチューシャ「……あの子、ずいぶん頑張ってきたみたいね」

ダージリン「……そうね。きっと血のにじむような努力をしてきたのよ。まほさんを除けば、あの隊の中でも抜き出た実力よ。この一年間でよくあそこまで……」


彼女の実力は準決勝で戦った自分が良く知っている。

1年前の事故の当事者である小梅がどれほどの苦悩と絶望を抱えて今日まで来たのか、ダージリンには想像もできない。

それでも今、彼女は決勝の場に立っている。

副隊長という肩書とそれに見合った実力を携えて。

それは間違いなく、赤星小梅の努力の証明だ。

だけど、


カチューシャ「だから、ああなってる」


冷たく、突き放すようなカチューシャの言葉にアンチョビが理由を尋ねる。


アンチョビ「どういうことだ?」

カチューシャ「1輌だけ強くたって意味無いのよ。全車が足並み揃えなきゃせっかくの奇襲も大した効果が無いわ。マホーシャはそんな事も教えてないのね……いや、もしかして」

アンチョビ「?」


何かに気付いたようにカチューシャが口元をおさえ押し黙る。

ケイが答えを聞き出そうと「なんなのよー?」とカチューシャを揺さぶっていると、ダージリンが代わりに答えた。


ダージリン「……今の黒森峰は、私たちが思っている以上に歪なのかもしれないわ。そして――――まほさんはそれを分かった上で放置してるのかもって事」






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