【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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336: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/06/30(日) 00:13:19.16 ID:GvqkCp0m0





夢のような時間だった。


『みほ』


彼女がいて、私がいて。

それだけで、『世界』が輝いていた。


だから、それが『終わった』時、夢は、悪夢に変わった。

どれだけ泣いても、どれだけ叫んでも、悪夢から覚めることは無く。

気が付くと、夢はもう遠く、小さくなって、代わりに空っぽの私だけが残されていた。

だから私は、永遠に眠り続けるために、夢を見続けるために、私を捨てた。

それしか考えられなかった。

そして、




『だって……だってこれで、お前に罰を与えられるんだからなッ!!』



ようやく理解した。これは、夢なんかじゃない。現実なのだと。

私が、姉の現実を悪夢に堕としてしまったのだと。



『もう一度、全てを失え。それが――――お前への罰だ』



脳裏にこびりついたその声が、その表情が、私のしたことを理解させる。

あんな表情をする人じゃ無かった。あんな、憎悪に満ちた怨嗟を発する人じゃ無かった。

自分が、そうさせてしまった。


ならば、どう償えばいいのか。

わからない。だって私はまだ、何一つその術を見つけられていないのだから。

今の私には、命さえ自由に出来ないのだから。




私に、道を示してくれる人はもう、いないのだから。






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