【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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102: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/04/22(月) 00:00:30.36 ID:jQ2XiiXS0






準決勝が明けて、休日を挟んだ後の練習。

既に学園は夏休みに入っているが、間近に迫った決勝の為に練習を怠るわけにはいかなかった。

既に作成されているメニューの通りに練習をこなし、朝から始まった練習が終わったのは夕方に差し掛かる頃だった。


杏「みんなお疲れー。もうすぐ決勝だし、色々詰めていこうね。それじゃあ解散ー」


相変わらずどこか気の抜けたよな声で締める杏に、各々思う様な顔を見せつつも、その場を離れていく。

残ったのは生徒会チームと、その前に立ちふさがった沙織だけだった。


柚子は何事かとおろおろして、桃はじっと表情無く沙織を見つめ、杏はわかっていたかのように微笑む。


沙織「会長」


いつもの明るさのかけらもない沙織の声に、杏は困ったように笑う。


杏「……やっぱり、隊長がいないとみんなどこかぎこちないね。やっぱり、隊長がいないと……」

沙織「会長……あなたは、どうするつもりですか」

杏「……西住ちゃんの事はなんとかしてあげたいと思ってる。でも私は……今は大会の事を考えるよ」

沙織「……あなたが、巻き込んだんじゃないですか」


苛立ちを隠しきれてない震えた声が杏に刺さる。

沙織の怒りに杏はそれでも笑顔で答える。


杏「そうだよ。それを咎められても私は何も言い返せない。悪いのは全部私なんだから」

沙織「開き直らないでくださいッ!!」


沙織の怒声が校庭に響き渡る。

杏に怒りをぶつけたところで何も変わらない。それは沙織もわかっている。

どうすればいいかわからない自分への苛立ちもその怒りには込められていた。






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