20:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:23:25.88 ID:ES6uOa5V0
夏葉「そこのベンチに座りましょう」
果穂「夏葉さん、あたし家に帰らないと……」
夏葉「ご家族には連絡してるから、少しくらい大丈夫よ。この公園、前に樹里と智代子で来たらしいわね」
21:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:24:11.51 ID:ES6uOa5V0
果穂「えっ?」
夏葉「カトレアもね、食事から排泄まで全てがもうめちゃくちゃで。学業と芸能活動の傍らで、大型犬の世話が負担にならないっていうのは嘘になるわね」
果穂「……」
22:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:25:06.23 ID:ES6uOa5V0
夏葉「もう一度訊くわね。果穂、マメ丸の世話は辛くない?」
果穂「……ほんとは、ちょっと辛い、です……マメ丸も……ぐずっ、なんにも出来ない自分も……」
夏葉「家族ひとりを介護しているようなものよ。それも、言葉の通じない相手と。大変に決まってるじゃない。大変なら大変と、辛いなら辛いと、認めるのも強さよ。それを認めても、何も悪くないの」
23:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:26:23.81 ID:ES6uOa5V0
……
…
果穂「マメ丸、ただいま」
24:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:27:01.92 ID:ES6uOa5V0
果穂「あたしもマメ丸もまだ小さいね。ふふ、並んで寝てる」
果穂「この大泣きしてるのは、散歩のときリード離しちゃって、マメ丸がすごい速さで走っていっちゃって。すぐ戻ってきたけど、ほんっとに心配したんだよ?」
果穂「ジャスティスファイブのヒーローショーのときの! 一緒に写真撮ってもらったね」
25:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:29:00.27 ID:ES6uOa5V0
………
……
…
【ライブ当日】
26:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:29:51.29 ID:ES6uOa5V0
ピリリリリ
樹里「ん、誰かのスマホ鳴ってねーか?」
果穂「えっと……あ、あたしです! もしもし……うん、もうすぐ本番だから――えっ」
27:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:30:56.88 ID:ES6uOa5V0
……
…
智代子「プロデューサーさん、はづきさん! はやく!」
28:名無しNIPPER[saga]
2019/03/23(土) 11:32:35.01 ID:ES6uOa5V0
樹里「なぁ、プロデューサー……」
P「駄目だ」
樹里「まだ何も言ってねぇだろ!」
29:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:34:11.78 ID:ES6uOa5V0
果穂「……控室が静かだと、ここまで観客席の声が聞こえるんですね」
智代子「……ほんとだ」
果穂「はづきさん。今日はファンのみなさんで、いっぱいなんですよね?」
30:名無しNIPPER[saga sage]
2019/03/23(土) 11:36:35.14 ID:ES6uOa5V0
果穂「……ヒーローは、名前を呼んで待ってる人の元に駆けつけます。背中を向けることは、絶対しません。それがあたしの憧れるヒーローで……そしてあたしは、アイドルです。放課後クライマックスガールズのリーダーです!」
果穂「ヒーローとして、アイドルとして……来てくれたファンのみなさんを悲しませることはできません! あたし、やれます!」
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