24: ◆2DegdJBwqI[saga]
2019/03/27(水) 04:54:29.84 ID:9yQQtYtzo
笑美莉はあくびをする。
店内の暖房がかなり効きすぎている気がして、ずっと着たままだったコートを脱ぐ。
中から二月にはふわさしくない軽装が現れる。
隣の空席へと視線を移した。
トレイの上では、サンドウィッチは当然変化せず、変化といえば、コーヒーのカップからか細く湯気が立ちのぼるばかり。
笑美莉は、ドキリとした。
自分が、どんなに智子のことが好きなのかを気付かされてしまったから。
これからこのカップに智子の指が触れるのだと想像した。
指の感触を想像した。
智子の指に触れられた感触を思い出した。
それだけで、好きの気持ちは胸の奥から溢れてくる。
笑美莉の意思にかかわりなく。
衝動的に。
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