男「この俺に全ての幼女刀を保護しろと」
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9:名無しNIPPER[sage]
2019/03/06(水) 18:29:59.59 ID:rSVVCRzg0
紺之介「あんた、少女を愛でる趣味はあるかい」

客人「……い、いえ。私には既に愛する女房と息子がおります故、今さら浮ついた心で女遊びをする気にはとても……」

手を横に振りながら苦笑いを浮かべる客人を見て紺之介は一人確信する。『露離魂』とは即ち……
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage]
2019/03/06(水) 18:30:27.07 ID:rSVVCRzg0
紺之介はやにわに両手で腿を叩き座布団の上に立つと若干驚いて見える客人へとおもむろに距離を縮め愛栗子の柄を握り込んだ。

紺之介「残念ながら俺に少女を愛でる趣味はないが、俺はこの刀を好いている。 黙ってこの刀を俺に貸せ。さすれば必ずや児子炉の所有者を斬り伏せ、残りの幼刀も保護してやる」

紺之介は客人を見下ろしながら彼の持っていた愛栗子をそのまま抜刀した。瞬間、刀身が眩い光を放ち少女の影をうつしだすと客人の握る鞘を残して刀は全て少女の一部となった。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2019/03/06(水) 18:31:02.75 ID:rSVVCRzg0
客人「なっ……」

愛栗子「ふぁぁ……んぅ〜〜? なんじゃおぬしは」

水色の着崩れた浴衣に巨大な蝶を作った白い帯、栗色の髪に黒の手ぬぐいを兎の耳のように結んだその少女は大あくびをしてもまだ尚その美を崩さない。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2019/03/06(水) 18:33:23.70 ID:rSVVCRzg0




幼刀 愛栗子 -ありす-
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage]
2019/03/06(水) 19:19:55.72 ID:lWRr9JM2O
控えめに言って将軍度しがたいヤベー奴だな
良いぞもっとやれ


14: ◆hs5MwVGbLE[saga]
2019/03/07(木) 05:03:43.28 ID:ThCWRdKl0
すみません>>5>>6の間を抜かしていました


紺之介「これが大好木が生前もっとも愛したとされる少女が封印されし刀……愛栗子-ありす-……この美しき刀を俺に譲渡すると……!」

以下略 AAS



15: ◆hs5MwVGbLE[saga]
2019/03/07(木) 05:57:14.84 ID:ThCWRdKl0
つづき


16:名無しNIPPER[saga]
2019/03/07(木) 05:57:45.44 ID:ThCWRdKl0
幼刀保護の旅に出た紺之介と愛栗子は伝説の幼刀七本が内の一つ幼刀乱怒攻流 -らんどせる-を求め、情報部隊の控え書きを元に都から十里ほど離れた隣街を目指していた……のだが




17:名無しNIPPER[saga]
2019/03/07(木) 05:58:43.22 ID:ThCWRdKl0
愛栗子「紺、わらわは団子が食べたいぞ」

二人はまだ都すら出ておらず、昼間は毎日十人ほどの行列ができるほどだという都一の茶屋を前に愛栗子は容姿相応の駄々をこねていた。先を急がんとする紺之介の着物の裾を内に引きしわを作る。

紺之介「何故刀が団子をせびる。お前ら幼刀のその姿はもはや可視できる霊体といっても過言ではない。食わずとも倒れぬだろう」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage]
2019/03/07(木) 05:59:17.72 ID:ThCWRdKl0

紺之介には先を急ぎたい理由があった。まず第一にしてこの愛栗子を一刻もはやく収蔵品に加えたいということ。そうしてもう一つは今も浴び続けている町民の視線から逃れること。

大好木に魂を封印された第一の幼刀にしてその根拠から彼が最も愛した絶世の美少女と謳われる愛栗子は茶屋に並ぶ者たちの視線すら集めていたのである。その様子まさに凝視の行列。まだ茶屋に並ぶと決めていない二人は並んだところで当然最後尾なのだが、そこに並んだ人々が皆目的地の茶屋とは逆方向を向いているという異様な光景であった。

以下略 AAS



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