男「この俺に全ての幼女刀を保護しろと」
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511: ◆hs5MwVGbLE[saga]
2020/02/24(月) 00:36:50.14 ID:7Hi8D/RJ0

源氏「ハァ〜……どっこいしょっと」

季節は初冬。曇り空の冷めた空間は男の吐いた息を一瞬で白く染め上げた。
彼が腰掛けた木造は短く軋みその音に目を覚ました野良猫は彼らにそこを譲るかのようにその場を去っていった。

自分の洋服と同じ色をした猫を目で追っていく児子炉の横で源氏は寂れた道場の埃をなぞる。

源氏(やっぱ誰も居なかったか……まァ弱ぇ奴しかいなかったしな)

紺之介一行らとの二度目の邂逅から二月。源氏と児子炉は彼らより一足早く武飛威剣術道場に足を踏み入れていた。

猛者どころか刀を握る者すらいなくなったその場所に若干の虚しさを覚えつつも彼はただ一人、理想たり得る強者を待つ。

源氏(ま、所詮は開けた戦場の待ち合わせ場所よ。他には特に思いつかなかったしな。むしろ誰も居なかったのは好都合だ)


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