403:名無しNIPPER[saga]
2019/10/01(火) 17:35:59.70 ID:htj7Q5Kz0
刃踏は一息吸うと胸元で包んだ拳を開きながら前へ差し出した。
刃踏「私たちと生きてください! 将軍様の愛を、そして将軍様への愛を共に守りましょう。共に応えてくださるなら、この手を……」
紺之介「っ……」
紺之介、やはり刃踏を信ずると決めつつも完全には秤傾けられず。して心はまだ駄目で元々。
決裂の火花ひとつ立とうものならばすぐさま抜刀し駆けつける心持ち。後方にて二人もまた同じ。
が、そんな彼らの警戒反して意外にも児子炉は落ち着いた様子で差し出された手をじっと見つめていた。
それ故か一方で退屈そうに耳をほじる男一人。欠伸混じりに落胆漂わせてはそわそわと太刀で近辺の幹に傷をつけている。
語るまでもないが彼が刃踏に求めていたのは情愛ではなく戦。源氏は紺之介に乗せられたことを若干後悔し始めていたがそれを振り払うように児子炉との戦いに期待を込めて片手素振りを始めた。
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