【安価・コンマスレ】インフィニット・ストラトス:Reboot
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名無しNIPPER
[saga]
2019/03/04(月) 23:12:28.80 ID:l9CDMZsY0
「ゴメンねぇ〜。春休みなのに手伝わせちゃって。私じゃ怪我させかねないからさ」
「いえ。新入生の方の実力を見るいい機会ですので」
「扱い方も殆ど知らないだろうから、お手柔らかにね」
「…あの、教科書を渡していないのですか?」
「…急ぎで手続きをしたから、発注を忘れてたわ」
なるようになる、と肩を叩くマリア。それで如何にかなったら、別の問題が発生すると思う。
「えぇと。私は『クラリス・ウォン』。貴方よりも一年先輩になります」
「試験ではありますが、そう縮こまらないで大丈夫です。私から手を出すつもりはありませんので」
「お気遣いありがとうございます…」
(女性にしか見えないけど、ちゃんと男の子なのね…。綺麗な手だけど、筋肉がある)
差し出された手を、おずおずと握る拓也。握り返してきたクラリスは、ニッコリと微笑んだ。
「挨拶は終わったわね。じゃあ巽君は後ろのISに乗って。ウォンはアリーナ内で待機」
「分かりました。先に待っていますが、準備が終わってからでいいですよ。待っていますから」
クラリスの金髪を留めていた、雪の結晶のような髪留めが発光する。
光がクラリスを包んだかと思えば、その次の瞬間にはISが身体を護るように装着されていた。
「じゃ、君もISを起動させよっか。そこにある飛龍(フェイロン)に身体を預けて」
「フォーマットとフィッティングも済ませましょう。ウォンが待ってるって言ってたし」
「え…えっと…」
「無駄口を叩かない。今は集中しなさい」
「…はい」
口を噤み、拓也は作業に意識を向ける。少しずつ視界が広がっていき、指先の感覚が変わっていく。
数分後、拓也は確かにISを動かしてみせた。それを見たマリアはニヤリと笑った。
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