阿見莉愛「許せない・・・! 七海やちよ! 絶っ対に許せないッ!!」
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20: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2019/03/03(日) 13:29:02.28 ID:vD1TNW+10


莉愛「それでも美しくなりたかった私は・・・・。ある時、 “ずる” をしたわ」

やちよ「・・・・・・」

莉愛(言っちゃった・・・・)


莉愛「それで普通からは抜け出せた。自分が思う美しいが手に入った。うれしかった。色んな人から注目されて、絶賛されて、本当に気分がよかった」

やちよ「・・・・・・」

莉愛「でも・・・私が欲しかった一番には届かなかったわ・・・。私がずっと憧れていた一番の人は、今も一番・・・。私は努力して、努力して、ずるをした後も努力をしたのに、それでも超えられないなんて・・・」

やちよ「・・・・・・」

莉愛「悔しい・・・。許せない・・・。なんとかして超えたい・・・。そう思ったりもしたけど、その一番を傍で見れば見るほど、やっぱり本当に美しくて・・・一番を超えられる自信がだんだんなくなってきて・・・」

やちよ「・・・・・・」

莉愛「だからといってずるをしたという事実はなくならない。ずるをした罰をこうして受けている・・・。なんてみじめで哀れなのかしらね・・・私って・・・」

やちよ「・・・・・・」

莉愛「そんな私を、もし哀れに思うなら・・・せめて教えて・・・。どうして七海さんは今も昔もずっと一番でいられるの・・・?」


やちよ「・・・・・・・・」

莉愛「・・・・・・・・」


やちよ「・・・・・貴女を哀れだとは思わないけれど」

莉愛「・・・・・・・・」

やちよ「私が一番でいられる理由は・・・そうね」

莉愛「・・・・・・・・」


やちよ「貴女と同じで、私も “ずる” をしたからかしら」

莉愛「・・・・・えっ?」

やちよ「私がモデルをしている間、貴女のように、努力をして私を超えようとした子はたくさんいたわ」

やちよ「そういった子たちの成長速度はとても速い。でも、私は抜かれたくなかった。一番で居続けたかった。その気持ちだけが人一倍強かったせいかしらね。私はずるに手を伸ばしてしまった」

やちよ「だから貴女と同じでこうして罰を受けている」

やちよ「・・・・それだけじゃない。大切な大切な仲間を傷つけてしまったこともあった。・・・・そのことを思い出すだけで、今でも本当に胸が苦しくなる」

やちよ「純粋に努力だけで一番を勝ち取ろうとしている子に対する申し訳なさもある。今まで何度自責に苦しめられたことか」

やちよ「そういった、ずるをした代償は、本当に、辛く苦しい。もう7年間も耐え忍んでいるわ」

やちよ「でも、・・・・いえ、だからこそ、私は一番であることは決してやめない。私はこれからも一番であり続ける。そうしないと今までの苦しみや悲しみが、全くの意味のないものになってしまいそうだから」

莉愛「・・・・・・」







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