梨子ちゃんとマルの平穏な日々
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17: ◆QjbAJuMwBnbV[sage saga]
2019/03/04(月) 02:48:58.10 ID:MgfMCOlr0
花丸「…少しの間だけね」

梨子「うん?」

花丸「今よりちょっとだけ長かったことがあるんだ」

梨子「そうなんだ」

花丸「でもね…」

梨子「うん」

花丸「お味噌汁とか汁物に毛先が浸かっちゃうことがあって今の長さに戻したの」

梨子「あー」

花丸「梨子さんもそういうことあったの?」

梨子「ううん、友達がね…ああ、東京の友達なんだけど、ラーメンが好きなショートカットの活発な子でね、その子と同じ部活動の先輩に綺麗な長い髪の人がいて、その人に長い髪が羨ましいって言ったんだって」

花丸「うん」

梨子「そしたらその人に、あなたも可愛い顔してるんだから、伸ばしても似合うし、とても美人さんになりますよって言われてね」

花丸「うんうん」

梨子「ウィッグっていうの…花丸ちゃん分かる?」

花丸「カツラだね」

梨子「…うん、まあ…うんそうだね。それ着けて友達やその先輩の前に出てみたんだ。…変だよ。似合ってないよ。なんて言われないかってドキドキしながらね」

花丸「うん、それで?どうなったの?」

梨子「みんなが驚いて、褒めてくれたの。とても似合ってるって」

花丸「よかったー」

梨子「でもね、次の日にはもう長い髪にはしないって言い切るようになっちゃってたの」

花丸「ええ〜?どうして?」

梨子「花丸ちゃんと一緒」

花丸「え、マルと?」

梨子「その子長い髪のウィッグをつけた姿をみんなに褒められたのがすごくすっごく嬉しくてね、そのままの格好で下校したの。それでね、普段通りに放課後を過ごしたんだけど」

花丸「うん」

梨子「その子の行きつけのラーメン屋さんでね」

花丸「!あー…」

梨子花丸『ラーメンに髪の毛が』

梨子「ラーメン食べづらいから髪は伸ばさない!って力強く宣言してね。ふふっ、花丸ちゃんの話聞いたらなんだかその子のこと思い出しちゃった」

花丸「そっか〜…ねえ、梨子さん」

梨子「なあに?」


花丸「前の学校や友達が恋しくなることって、ある?」


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