150: ◆QjbAJuMwBnbV[sage saga]
2019/07/10(水) 21:58:43.92 ID:s2HbqQpM0
花丸「梨子さんの…だよね?」
何かの拍子に外した髪留めを
着け忘れたまま教室に戻っていっちゃったのかな?
改めてまじまじとそれを眺めていると
やがてマルの記憶の映像と合致する
この花の髪留めは梨子さんがステージ衣装や普段着に合わせて使ってる物だ
花丸「うん間違いない。これは梨子さんの髪留めずら」
願っても無い機会が訪れたと歓喜したマルはその髪留めを手に取りました
忘れ物を届けるなんてこんなもっともらしい口実を使える機会なんて
実際にはそうそう無い事です
部室の時計を見て時間を確認すると
お昼休みの終わりまではもう数分
今からでは、梨子さんのいる教室に髪留めを届けて
次の授業開始までに自分の教室に戻れるだけの時間は無い
よしんば間に合ったとしても、それでは梨子さんとお喋りをする時間まではとれない
そこまで考えた時、マルの心の中には迷いが生じました
だとしたら、これはマルが持って行ってもいいのだろうか?
もしかすると梨子さんが、髪留めを置き忘れて行った事を思い出して
この部室まで取りに戻って来るかもしれない
でも…
と、考えが堂堂巡りしだしたところで次の授業までもう2分
ええいままよ、と
マルは髪留めを掌に収めたまま1年生の教室へ戻ることを決めました
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