緒方智絵里「私だけの、幸せのカタチ」
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4:名無しNIPPER[saga]
2019/02/23(土) 13:43:44.39 ID:0Qhnfw1U0
十本、二十本、三十本……集める本数が増えていく毎に、私の期待も更に増していった。


――は何て言ってくれるだろう。――は褒めてくれるかな。


その先に待つ未来を想像し、私の胸中は『その時限りの』幸せで埋め尽くされていく。


それが、叶わぬ願いと分からぬまま……一心不乱に、私は幸せの象徴を、その手で千切っていく。


ただただ自分勝手に、野原で無垢なるまま育ったそれを、私は、自分の幸せの為に、奪うのだった。


百本、二百本、何百本……もう、どれくらい集めたかなんて、分からなくなってきた。


沢山集めた幸せの象徴。いっぱい……いっぱいの小さな幸せ達。


だけど、私はまだ……幸せでは無かった。私の欲しかった幸せは、手に入っていない。





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