理樹「おそらく人違いで知らない人からキーアイテム的な物を渡された」
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11:名無しNIPPER
2019/03/06(水) 18:43:57.58 ID:W6WRLk/50


理樹(なんとなく引っかかるところがあったので一応聞いてみた)

理樹「ところで来ヶ谷さん、さっき何を考えていたの?」

来ヶ谷「なに?」

理樹「ほら、さっきのおじさんが花屋の名前を言っていた時、ちょっと思いつめたような顔になっていたから」

来ヶ谷「ふむ・・・私は昔からよく表情が読めないと言われてきたが理樹君にはそう見えたんだね?」

理樹「えっ、いや・・・まあ、なんとなく思っただけなんだけど。気を悪くさせたならごめんなさい」

理樹(口調からして少し怒らせてかと思ったけど、来ヶ谷さんはどちらかというと嬉しげだった)

来ヶ谷「いやいいんだ。確かに少し考え事をしていたものでね」

理樹「そうなの?」

来ヶ谷「小さなことなんだが・・・あの客としてきた男だが、あまり酔っているようには見えなかったんだ」

理樹「・・・どういうこと?」

来ヶ谷「彼、顔が真っ赤だったろう?ママさんもたしなめていた通り、私も最初は酒を飲んでいたと思った。ふらふらと近寄ってきたしね。ただ、口から酒の匂いがしなかったんだ」

理樹「えっ、そうだっけ?」

来ヶ谷「これでも鼻は利くほうなんだ。それに、できあがっていた割には背筋はよかったからね」

理樹「ううん、つまりさっきの人は酔っぱらっていた振りをしていたってこと?なんでそんなことするのさ」

来ヶ谷「さあ、分からない」

理樹「それに口臭はともかく酔っていたって背筋が良い人はいると思うけどな」

理樹(昔、恭介と鈴の実家に泊まりで遊びに行った時、そこで一緒に住んでいたお爺さんの事を思い出した。あのお爺さんはいくら飲んでも意識はしっかりしてて、まったくよろける心配もなさそうなくらいだった)

来ヶ谷「そうだな。口臭も店に来る前にスプレーでも使ったのかもしれない。まあ、少し疑問に思っただけだ。さあ花屋に行こうじゃないか」

理樹(その会話を最後に僕らは花屋に行く間あまり喋ることはなかった。僕らをとりまくこの陰謀めいた現象で頭がいっぱいいっぱいだったのだ。おそらく来ヶ谷さんも同じことを思っているに違いない)



・・・・・・・・・・・・・


花屋前

理樹「ここだね・・・」

理樹(花屋は駅前に構えているこじんまりとしたところにあった。ガラス越しに店員さんが花を何本か包んでいるのが見えたが、写真の女性ではなさそうだった)

来ヶ谷「行こうか」

理樹「うん」


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