1:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:24:34.46 ID:5L3ODKzLo
ヴィーネ「ちょっとガヴ! 何よこの部屋! 足の置き場がないどころか、ちょっとした迷宮みたいになってるじゃない!」
ガヴ「おぉ、ヴィーネ……。よくぞこの『ダストダンジョン』をクリアした……」
ヴィーネ「何それっぽく命名してんのよ!」
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2:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:26:39.34 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「もう、とっとと片付けるわよ!」
ガヴ「ちょっと待って、あと二ターンで勝てるから」
ヴィーネ「あんた勝ったら次の試合に行くじゃない……」ブチッ
3:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:28:43.99 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「よいしょっ、わっ、何この袋!? 手触り気持ち悪いのに重い!?」
ガウ(こうやって、ヴィーネを近くで見られるのは、悪いことじゃないよな……)
ヴィーネ「……ちょっとガヴ、何ニヤニヤしながら見てんのよ」
4:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:31:07.65 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「……まさか、あんた……」ズイッ
ガヴ「ちょ、ちか、近いって……」
ガヴ(もしかして、ヴィーネの奴、今ので私の気持ちに気付……)
5:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:33:17.17 ID:5L3ODKzL0
ガヴ(ともかく、言い訳できるネタが出来て良かった)
ガヴ「そう、そうなんだよ〜。汚い物嫌いなヴィーネが触ったらどんな反応するかな〜って。想像通りの反応してくれてほんと嬉しいよヴィーネ。うん。ほんと。ただの出来心だからその袋広げてこっちに近づいてくるのやめていただけないでしょうか!?」
ヴィーネ「問答無用!」バサァ
6:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:34:06.22 ID:5L3ODKzL0
ガヴ「ヴィーネの奴、濡れ衣に対しての罰が重すぎるだろ……」
ガヴ(でも、今日も楽しかった。いつも通り、楽しかった)
ガヴ(……いつも通り、か。ヴィーネを好きなことが、私にとっていつも通りになってるなんてな)
7:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:34:46.74 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ(だって、好きだって分かっても、出来ることも、したいことも何もない。)
ガヴ(キスとかハグとか、私の気持ちを受け入れられなくても良いとか、特別なことを全くしたくないっていうなら、そりゃあ嘘だけど)
ガヴ(それより私は、ヴィーネといつも通りを過ごせる方が、何倍も嬉しい)
8:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:35:49.22 ID:5L3ODKzL0
ガヴ(とにかく、そんないつも通りが、ヴィーネと過ごす、私だけの特別ないつも通りが、私にとって一番大切で)
ガヴ(それはきっとヴィーネも同じ。ヴィーネも私のことが一番大切に違いないから)
ガヴ(そんな大切ないつも通りを過ごせる瞬間が、私は一番幸せ……)
9:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:36:38.80 ID:5L3ODKzL0
月日。
ガヴ「……やっと皆帰ったな」
ヴィーネ「教室がもぬけの殻になるのって意外とかかるのね。皆ガヴみたいにさっさと帰るものだと思ってたわ」
10:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:38:35.96 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「……ガヴ、真剣に聞いてくれるって約束して」
ガヴ「はいはい。分かってるから早く話してよ」
ガヴ(一体何事なのか、気になってしょうがないじゃんか……)
11:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:39:37.55 ID:5L3ODKzL0
ガヴ(その突然の告白に、私は堪えられなかった)
ガヴ「ふふ、ふっ、ひゃ、あはははははは!!!!」
ヴィーネ「ちょっ、何で笑うのよ!?」
12:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:41:00.86 ID:5L3ODKzL0
ガヴ「危うくヴィーネに殺されるところだった……」
ヴィーネ「死因恋バナなんてそれで良いのアンタ」
ガヴ「で、その好きな人って一体誰のことなんだ?」
13:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:41:44.89 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「そう、タプちゃんのことが好き。あんまりはっきり言わないでよ……」
ガヴ(一気に頬が上気して、おどおどしだした。こりゃ本物だな……)
ヴィーネ「せんぱいせんぱいって、私を慕ってくれるの。それがもう可愛くて可愛くて……」
14:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:42:41.61 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「そう。私、タプちゃんに告白したいの。でも一人じゃガチガチに緊張しちゃって、気まずくなっちゃうかもしれないから、ガヴに一緒に来てもらいたくて……」
ガヴ「いいよ」
ヴィーネ「うん、やっぱりダメよね。引きこもりのあんたが外に出て来るとは思えないし……」
15:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:44:01.35 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「えっ、良いの!? 本当に!? どうして!?」
ガヴ「別に、ただの気分だよ。それに、告白しようとあたふたするヴィーネとか、ちょっと見てみたい気もするし」
ヴィーネ「ガヴらしい、優しさの欠片もない理由ね……。でも助かるわ。本当にありがと」
16:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:45:23.46 ID:5L3ODKzL0
ガヴ「あ、タプから返事来た。『わぁ〜、是非行きます、お誘いありがとうございます!』だってさ。果たしてお前に、タプの期待を先延ばしできるかぁ?」
ヴィーネ「あぁもう分かったわよ! 明後日、いつもの喫茶店ね!」
ガヴ「うい決まり〜。じゃ、また日曜日な〜……」
17:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:46:18.97 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「なんで……。誰に頼ろう、って考えた時に、ガヴが一番最初に浮かんで、一番しっくりきたから、かしら」
ガヴ「そ、一番ね」
ヴィーネ「それに、天使を好きになったとか、女の子を好きになったとか、そういうところを気にも留めないだろうなぁ、って思ったから」
18:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:47:12.96 ID:5L3ODKzL0
月日。
ガヴ「いや、なんで私が一番乗りなんだよ……」
ガヴ(遅れないように、とか変な使命感抱くんじゃ無かった……)
19:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:48:06.88 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ『ガヴが一番初めに浮かんで、一番しっくり来たから……』
ガヴ(私はヴィーネの一番なんだ。たとえヴィーネが他の誰かを好きになったって、あくまで一番は私なんだから)
ガヴ(なら何にも、戸惑う必要なんてないよな)
20:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:49:37.31 ID:5L3ODKzL0
ガヴ「……って、タプリスも一緒なのか?」
タプ「はい! くる途中でばったり会ったので!」
ガヴ「ばったりって、お前タプと道一緒だったっけ……」
21:名無しNIPPER[saga]
2019/02/06(水) 21:51:23.58 ID:5L3ODKzL0
ヴィーネ「ま、折角早く揃ったんだから行きましょ。あの喫茶店ってもう開いてる?」
ガヴ「まだちょっと早い。まぁでも大丈夫だろ。ちょっと脅……お願いすれば開けてくれるだろうし」
ヴィーネ「手荒な真似はやめてちょうだいね……?」
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