45: ◆O.FqorSBYM[saga]
2019/02/05(火) 22:01:39.47 ID:4nY8lxvX0
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智貴「...」
お腹には少しばかりの圧迫感。
そして格好は学校指定のジャージへと。
このまま玄関で靴を履き、通学路へと向かおうとした。
智貴「...」
耳をすませばなにかが聞こえる。
家では聞くことができない、彼女の楽しげな声。
友人たちの声に阻まれる姉の声が、未曾有で仕方ない。
智貴(...朝から元気だな、姉の友達たち)
智貴(アイツも、楽しそうじゃねーか)
智貴「...」
もや、彼の心に1つの靄が。
表現できないそれはどうすることもできない。
だがそれを晴らすことができる、それは彼女に関わること。
智貴「...」
智貴「...おい、俺は行ってくるからな」
それは洗面所の扉を開けずに。
少しだけ声を張ることで中にいる彼女らに伝える。
それが彼にできる、素直じゃない弟にできる精一杯であった。
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